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嬉しいことに今年度の職場実習を通して、共に過ごした養護学校の学生さんが来年度、 新たに仲間として加わることになりました。 実習中は初めてのパン生地の扱いに戸惑ったり、緊張で成形の手が震えたりしていた学生さんたちが、 日々の作業を通してどんな成長を見せてくれるのか、今からとっても楽しみです。 幼少から学生時代は、6年や3年ごとに環境が変わり、その都度新たなスタートとなりますが、 卒業後の進路先は、18歳以降の長い人生を過ごす場として、 本人も家族も迷ったり悩んだりしながら大きな選択を迫られることになります。 ですから反省会では実習を通して見えた本人の強みだけではなく、 課題や難しさも含めて率直にお伝えするように心がけています。 また当事業所の理念も知っていただきたい大事なポイントなので、合わせて説明しています。 その上で進路先として選択していただいた重さと嬉しさを感じ、職員として身が引き締まる思いです。 パン屋をオープンしてまだ2年という事もあり、 まだまだパン職人の仕事に見合った工賃を支払うことができていません。 更に工賃のアップを図るため、またパン職人の個性を理解し更にきめ細かい支援ができるよう、 来年度の常勤職員採用を決定し、募集を開始しました。 採用人数1名。 現在常勤3名、パート5名の職場ですが現在まで離職者はいません。 興味のある方は詳細をお伝えしますので、ぜひご連絡下さい。 ピケマルシェ365日が開所して丸2年。先日初めて賞与を支給することができました。
パン職人の皆さんは、週1回の早番も含め、とてもまじめに一生懸命仕事に取り組んでくれます。 パンや焼き菓子の製造、販売が主な仕事ではありますが、それ以外にも多量の洗い物や、 作業場の掃除、材料の買い出しなど根気や体力が必要な仕事が毎日たくさんあります。 どの仕事でも皆気持ちよく引き受けてくれる、その姿勢には私たちが見習わねばと思うことが少なくありません。 決して十分な工賃を支払っているとは言えない現状の中で、 少しでも補える賞与の支給は職員全員の念願でもありました。 毎週のように注文してくださるお客様がいたり、 コロナ禍の中でも販売を継続してくれる販売先があったり、 ロスパンをサイトを利用して購入してくださるたくさんのお客様がいたり・・・ 皆様のお陰で念願の賞与の支給ができ感謝の気持ちでいっぱいです。 12月25日、クリスマスの日にパン職人ひとりひとりに手渡しました。 それまで内緒にしていたので当日は皆「えっ」という表情でしたが、 手にするととっても嬉しそうな表情で、大事にリュックにしまっていました。 帰宅後喜んで家族に報告したり、いつか行きたい旅行のために貯金したり、 自分でATMで入金したり、好きなものを食べたりと、それぞれの使い方ができたようです。 またこんな機会を提供したいなぁと強く思った1日でした。 多くの方に支えられていることを実感しながら、 これからも今まで以上にできる努力を職員一丸となってしていきます。 これからも素敵なパン職人たちと共にピケマルシェ365日をどうぞよろしくお願い致します。 パン生地は、いろいろな種類の小麦粉、バター、自家製発酵種、砂糖、塩、生地に応じたイースト、
脱脂粉乳、水など様々な材料をミキシングして作る。 横須賀産小麦粉を含め、小麦粉だけで5種類。 そのほかに塩とグラニュー糖、ドライイーストとサフセミドライイーストなど見た目が似ている材料がたくさんある。また材料のうちそれぞれ、冷凍庫保存、冷蔵庫保存、常温での保存が必要なものがある。 小麦粉は千単位、塩やイーストは数グラムから、数十単位と材料によって計る量は異なる。 塩が少しでも多いと、パンに色がつかず固くなってしまう。 イーストが少ないと発酵がすすまず饅頭のようになってしまう。 どれかを間違えてしまうと、それに含まれている材料を全て廃棄、無駄にすることになってしまうのである。 またいつもと違うことに気が付くのは、大体焼く前の二次発酵の時なので、 ここから計量をし直し、再度生地を作り始めても、開店や納品に間に合わない事態が生じる。 毎日パン職人(利用者)が行っている計量は、実はパンの要、とても大事な作業なのである。 視覚的に分かり易いように、タッパーの蓋に材料名とグラム数を書いたタグを貼り、 それを確認しながら計量をしている。数字は得意で、正確に計ることができる方が多いが、 それでも途中でレジに立ったり、材料がなくなって補充したり、何らかの事情で間違いが生じることがある。 職員は、計量が正確にできているか細心の注意を払ってその様子を見守り、再確認をする。 アンテナを張り巡らし、困ったり、迷ったりしている様子がないか、文字と材料があっているか、 いつも以上に気を張る時なのである。 ピケマルシェ365日に通所しているパン職人(利用者)は、
全員が障害者基礎年金を受給している。 現在は全員が自宅から通っているので、すぐに経済的に困ることはない。 しかし、いつかは親元から離れ、それぞれに合った暮らしを築いていかなければならない。 「親なき後」も生活を維持するためにはどうすれば良いか、 保護者であれば誰もが不安に思っている大きなテーマである。 もしグループホームでの暮らしを選択した場合を例にとると… 家賃で月60,000~70,000円、食費、光熱費で月30,000~35,000円とするとこれで年金は消えてしまう。 むしろ足りないくらいである。洋服も欲しいし、たまには余暇や旅行も楽しみたい。 そんな当たり前の生活を送るためには、それを賄える工賃がなければ生活が維持できないのである。 親はいつまでも健在でいるわけではない。 私たち支援者はこの現実を受け止め、彼らの仕事に見合った、 生活を維持できるだけの工賃の支払いを目標に、あらゆる努力をしていかなければならないと思っている。 それぞれがどんな暮らしを望むか、それもまた大きなテーマとして、彼らから情報を得ていきたい。 パン屋の経営は難しい。
同じ商品だけでは飽きがきて来客数が伸びないし、 新商品を出すと今までの定番商品が残ってロスに繋がってしまう。 新商品を出した分、販売個数が少ない商品を減らすか? でも減らした商品を楽しみに買いに来られるお客さんはがっかりするのでは? そんなことをグルグル考えてしまう。 就労継続支援B型事業なので会計基準からすると、 売り上げ額から全ての必要経費を引いた残額でしか パン職人(利用者)の工賃を支払うことができない。 少しでもパン職人の工賃アップを図るためにどうするかを職員全員でいつも考えている。 「注文を増やそう」ロスを出さない方法の一つは、注文を受けること。 これなら新商品も、今までの定番も含めて、ロスを出さずに作れる。 ホームページで商品をアップしPRをしたり、注文をしてもらえそうなところにこれからどんどん声をかけていこう。
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